コラム

医療機関に適用できる企業再生スキームについて

企業再生とは、債務超過や資金繰りの悪化により経営が困難な状況にある企業を、財務・事業の再構築や経営体制の見直し、M&A(企業買収・統合)、再生ファンドの活用など多角的な支援手法を通じて、持続可能で収益性のある事業体へと再生させるプロセスを指します。

この手法は、株式会社に特化した手続(会社更生法)もありますが、その多くは医療機関においても応用が効きます。

近年、原材料価格の高騰、為替変動、新型コロナ染症による経済停滞の影響に加え、人手不足やDX対応の遅れなど、複合的な経営課題に直面する中小企業が増加しています。多くの企業が、長年培ってきた技術力や信用を持ちながらも、「肥大化した債務」「資金調達の困難化」「売上の低迷」により、金融機関からの支援が得られず、廃業や倒産を余儀なくされるケースが後を絶ちません。

当チームがご提案する再生スキームは、債務者主導型の企業再生を基本方針とし、既存事業の強みを活かしつつ、不採算部門の整理、事業の選択と集中M&Aや事業承継支援など、多様な再生手段を用いて、経営再建を図ります。さらに、経営者個人の生活再建や保証債務問題にも丁寧に向き合い、従業員の雇用維持、取引先との良好な関係の維持いった利害関係者との調和的な再生を重視しています。

倒産を回避し、再出発を目指す企業にとって、早期の相談と適切な支援選択が極めて重要です。

まずはご相談から、お気軽にお問い合わせください。

〔文責 下川〕